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悲しみジャニーβ版

ジャニヲタになるつもりじゃなかった飽き性こじらせBBAがジャニーズ楽曲についてひたすら壁打ちするよ!

Hey! Say! JUMP『smart』通常盤初回プレス仕様 レビュー

総評

■ジャニーズに関しては全く聴き込んでいないので名盤は他にももっといっぱいあるとツッコまれればそれまでなのだが、なかなかの名盤なのではと思う。このアルバムの素晴らしい点は「2014年時点で20代前半になった男性が、(多少のタイムラグはあるものの)イマドキのサウンドに乗せて歌っている」というアプローチである、と断言したい。若さは二度と取り戻せないし、今流行しているサウンドも数年立てば「ダサい」の仲間入りだ。だからこそ「今」しか記録できないものばかりが詰め込まれているという仕様が、アイドルファンには堪らないのだ。でも安心して欲しい、名曲は、名盤は、いつまで経っても色褪せない、古くならないのである。嘘だと思うならビートルズを100回聴け。

 

■唸らされたのは2曲目、そして10~12曲目の流れ。20代前半の男性に相応しい、アダルティなトラックの数々が、少年から大人へと成長する過程にうまく寄り添っている。スタッフがそのように注文したのか、それともコンペで採用された曲が偶然大人っぽい仕上がりだったのか、あるいはメンバーが自ら意見したのかは分かりかねるが、英断であることには変わりない。かわいらしさとはまた違った表情を見せてくれたHey! Say! JUMPの次回作が楽しみである。

 

■かわいらしい曲ももちろん収録されているが、かわいらしいだけに留まらない仕掛けが憎い。7曲目「パステル」は全体的にキュートな仕上がりなのだけれど、ハネたビートとスクラッチ、その他エフェクトがかわいらしさ以外の爪跡を残している。9曲目「コンパスローズ」も若さ全開のパワー・ポップが主体かと思いきや、メタルやハードコアといった、かわいらしさに似つかわしくない要素を齧り散らかしている(本当にこの曲は面白い。初めて聴いた時は大爆笑した)。いやー、いいね、若いっていいね! 若さって可能性だよ!

■だからこそ、ジャニーズのアラサーグループにも歳相応の曲を歌わせて下さいと願わずにはいられないのだ。たとえHey! Say! JUMPにハマっても、私は同世代としてアラサーのアイドルグループを応援し続けたい。

 

Hey! Say! JUMPに話を戻す。本編が素晴らしかったにもかかわらず、なぜ限定ディスクは中途半端なのか。特に3曲目、4曲目。ディスコ歌謡で遊ぶなら、5曲目くらいとことん突き抜けて欲しかった。関ジャニ∞の別ディスク(企画ユニットとかソロとか)が曲としても面白かっただけに……もったいない。本編がこんなに面白いのに! 限定ディスクも気合い入れて下さい!

 

■余談。9人と人数が多い割にはユニゾンが多くて驚きました。関ジャニ∞のハモりの多さは意外と貴重なのでしょうか。

 

 

通常盤/初回限定盤 共通ディスクレビュー

01. ~Prelude of smart~

■ラストの「AinoArika」のストリングスと合わせたかのようなオーケストラ。1分15秒以降のメタル色が濃いアレンジも、2曲目のヘヴィなサウンドを意識しているのだろうか。計算し尽くされている。完璧。

 

02. FOREVER

■一曲目がこれか! いいね! これはテンション上がる!

■山田涼介さん(で合ってますよね?)のスキャットでの幕開けと、メタルっぽいEDMに「俺たちは変わったんだよ!」みたいな意思というか、メッセージのようなものを感じてしまう。一部メンバーのボーカルのかわいらしさにヘヴィな曲が合っていないところが、またかわいい。

 

03. Ready Go

■打って変わってえらいキャッチーな可愛らしいポップス。ヘヴィな2曲目の余韻を壊さないイントロの打ち込みかーらーの、シングルにもなった超ポップな4曲目へと繋ぐために存在しているんじゃないかと勘繰ってしまう。

■このキーをライブで歌うのは拷問に近いんじゃないだろうか。

 

04. Come On A My House

■タイトルのHouseとイントロのハウスなビートを聴いて「!」となった。ただのハウスで終わらせないところはさすがジャニーズ。メロディ、アレンジともに完璧のあまり、もうため息が出る。よく出来てる、本当に良く出来てるよ、すげえわジャニーズ。

■タイトルの元ネタはローズマリー・クルーニー「Come On-a My House」ですよね? 曲調はとても似ていませんが。



 

05. 切なさ、ひきかえに

■ミドルテンポな佳作。ヴァースとコーラスで異なるビートが飽きさせない。

■薮宏太さんが作詞なさったということですが、すみません、歌詞カード全く見ないタイプなんです。詩のレビューは私より聴き込んでいらっしゃる方が既になさっているはずなのでパス。

 

06. Candle

■イントロの山田さんのスキャットがいい感じにR&Bだなあと驚くばかり。しかも、ちゃんと色気を醸し出してるんだから末恐ろしい。それだけに、サウンドががっつりR&Bでも良かったと思う。いい線は行ってるのに、いまいち物足りなかった。

■詩に関しては以下略。

 

07. パステル

■スラップ効かせまくりのベースとハネるビート、これでもかという程全編に渡って仕込まれたスクラッチが印象的な曲。スクラッチが多い気がしないでもないが、アレンジがかわいらしいだけに、このくらい多くても良かったのかな。

 

08. ゆーと叩いてみた。

■高校時代には既にニコニコ動画が運営されていた世代だからこそ名づけられるであろうタイトル。ファンには嬉しいんじゃないでしょうか。

 

09. コンパスローズ

■アルバム全体がエレクトロサウンドを主体としているのかと思いきや、まさかのバンドサウンド。1曲くらいパワー・ポップがあってもいいもんだな、なんて感慨に耽っていたら、間奏! 間奏でまさかのメタル! いや、メタルやハードコアにしてはあまりにもボーカルが軽いのだが(そりゃしょうがない)、間奏の飛びっぷりはパンチが効いていて面白かった。間奏以外でも、メタルを意識したツーバス連打が時折挟まるのもいい。この遊び心溢れるアレンジを施した方に拍手。

■「雲の上で追いかけっこ」とか「門限は9時」とか、20代が歌うにはあまりにキュートというより子供っぽい歌詞はファンの年齢に合わせてあるのでしょうか。

 

10. Ride With Me

■私にとって全ての元凶。イントロのガムランで思いっきり引き込まれ、若い子だからこそ似合うEDMで唸り、ミュージックビデオで完全に落ちました。

■かかわっている人間が多いだけにどうしても仰々しいアレンジが増える中、割とシンプルな作りで結構落ち着ける。

 

11. Come Back...?

八乙女光さん作曲ということで心して聴いてみた。八乙女さんってもしかしなくても有岡大貴さんと音楽の趣味が似てませんか? 私の仮説が正しければ、編曲に関しても八乙女さんから何らかの指示があったのでは、それともアレンジの骨組みは八乙女さん自身が作ってしまっていたのでは、みたいな妄想じみた推測はあながち間違いではないのではなかろうか。2014年時点のイマドキ男子が好みそうなヒップホップ歌謡をイマドキ男子が歌うという構図が私のツボを刺激してくれた。

■女性の笑い声エフェクトはもう少し透明感あった方が良かったなあ。「女性のボーカルの透明度とエロさは比例する」というのが私の持論である。ウィスパーボイスは女性の私が聞いてもセクシーだと思ってしまうもの。

 

12. RELOAD

■トラックが1990年代末~2000年代前半R&B風味というか、一昔前のアメリカの流行に合わせてある感じが20代男性のメンバーには堪らなかったのではなかろうか。サンプリングを導入するこの手のサウンド*1 が流行した時期は前述の通りだが、『smart』のリリースは2014年。このタイムラグがいかにもジャニーズらしい。

■イントロのクラップとアコギのカッティングがJustin Timberlake「I'm Lovin It」を連想させる……と思いきや、KAT-TUNにもクラップ&カッティングのサンプリング使用曲があるんですね。知らなんだ。「Signal」ってタイトルを覚えておきたい。KAT-TUNは楽曲的な意味で興味がある。

 

13. はじまりのメロディ

■なんという卒業式ソング。

 

14. AinoArika

■ラストを飾るに相応しいナンバー。ストリングスと「もう夢追い人じゃないんだ」という覚悟を決めた、しかしながら前向きな歌詞が高揚感を煽りますね。文句なしの名曲。

■MVPはラップパートの八乙女さんと言いたいところだが、「好転か荒天か好天か」をシャウトしきった知念侑李さんだろう。彼の声質の良さ更に広げるように加工のされているシャウトが堪らん。スタッフさんありがとう!

■八乙女さんのラップパートももちろん良い。硬いアニメ声を持つ八乙女さんのボーカルを分身させるように加工されているため、Cパートの面白さが際立っている。

 

 

通常盤初回プレス仕様 限定ディスクレビュー

01. My World

■何でこれを限定盤の方に持ってきたのか、なんでこんな扱いなのかが分からない。八乙女さんがベース弾いてるから? いい曲なのになあ。

 

02. ともだちだよ

■仲良し商法を曲にまで持ってこなくても、と思ってしまう。コード進行が「I Want You Back」っぽいのもその一環か。Cメロの最後の台詞「ずっとともだちだよ」が「ズッ友だよ……!」コピペを連想してしまい、初めて聴いた時はうっかり笑ってしまった。しかしファンキーだなあ。好きにならざるを得ない。

 

03. Yes! (怪盗y-ELLOW-voice:山田涼介、髙木雄也、八乙女光

■うーん。年頃のお嬢さんには堪らん曲なんでしょうけど、曲としては特筆すべき面白さが……。イエローとエロをかけるのも昔からある手法ですし。

 

04. Super Super Night (ナイトスタイルピーポー:知念侑李、中島裕翔、薮宏太)

■うーん。コテコテのディスコ歌謡なのは分かりますが、特筆すべき以下略。

■知念さんか中島さんか藪さんか、どなたかは分からないが、オノマトペ大臣の声と似ているラップパートが一番面白かった。オノマトペ大臣のラップが好きな私には嬉しいサプライズ


(↑ 声が高い方がオノマトペ大臣です)

 

05. Oh!アイドル! (愛追I隊:有岡大貴、岡本圭人、伊野尾慧)

■タイトルからして垣間見える出オチ臭。ユニット企画はこの曲がいろんな意味で一番面白い。昭和歌謡を平成生まれに歌わせるというコンセプトなのかは分からないが、関西以外のジャニーズにこれを歌わせるスタッフは鬼だ。声に力が感じられないだけに、これを歌った彼らのモチベーションが知りたい、マジで知りたい。コッテコテのコード進行やアレンジもさることながら、合いの手の女性コーラスがマジで好き。「♪ありっ」「♪いのおっ」「♪おかもとけいとっ」は耳に残る。

 

*1:厳密に言うと、サンプリングソースに名曲を使用し、R&Bシンガーとラッパーがコラボするという風潮。嵐「a day in our life」は当時の影響を強く受けていると思われる。サンプリングの元ネタは少年隊「ABC」ですし