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悲しみジャニーβ版

ジャニヲタになるつもりじゃなかった飽き性こじらせBBAがジャニーズ楽曲についてひたすら壁打ちするよ!

関ジャニ∞『JUKE BOX』初回限定盤B/通常盤 レビュー

総評

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■賑やかというより騒がしいのではないかと思いきや、いい意味でコンパクトにまとまっていて驚いた。アレンジメントの統一感がそうさせているものと思われる。アルバムのクレジットを眺める限り、関ジャニ∞の楽曲は基礎(詞と曲)は外注、編曲はライブで再現可能なバンド隊とホーン隊を機軸としているのだろう。関ジャニにハマって日が浅いので、関ジャニ∞プロジェクトチームのメンバーがいつ固まったのかは分からないが、タレントとスタッフの信頼関係は相当強固なものでは。

 

■アルバムを一通り聴いて把握したことは、(少なくとも最近の)関ジャニ∞の楽曲は間違いなくアイドルソングであるということだ。そもそもポップスには、機軸となるジャンル――ロックだったり、ファンクだったり、エレクトロだったり、ヒップホップだったり――の中に、要所要所に全く別のジャンルを取り入れる、ある種のミクスチャー要素がある。例えば、『JUKE BOX』収録の「レスキューレスキュー」。ポップなバンドサウンドを基礎としているが、Bメロは多少メロコアの要素がある。Cメロでは錦戸さんのボーカルをボコーダーで歪め、サウンドにもエレクトロなエッセンスをちょっとだけ取り入れている。このように、別ジャンルと別ジャンルを融合させて楽曲として成立させる、おいしい闇鍋のような面白さこそポップスの醍醐味と言える。嵐「Re(mark)able」はハードロックテイストあり、休符炸裂のホーンあり、エレクトロニカありのかっこいいラップだもんなあ。ついでに言うと、ジャズを血肉化してポップスとしてぶちかますaikoの存在はもはや化け物だ。

 

■欲を言えば、黒さ、ブルージーさに欠けているのには物足りなさを覚えた。こんな吹き溜まりのようなブログをご覧になることはまずないであろうスタッフの皆様へ。次回作はぜひ黒いブルージーな曲を一つよろしくお願い申し上げます! 全員30代に突入するという関ジャニ∞の年齢を考慮しつつ、渋谷すばるさんの渋いボーカルを生かすためにも、ブルージーなサウンドは一曲くらいあってもよいのではないでしょうか*1エルシャダイ用語を用いるならば、一番いいブルースを頼む。

 

 

初回限定盤B/通常盤 共通ディスクレビュー

01. TAKOYAKI in my heart

前山田健一氏作品の騒がしさと関ジャニの前のめり感は絶対にマッチすると確信した上で聴く。リードトラックに相応しい傑作。

■この曲の個人的目玉は「前山田作品を聴いていてもあまり疲れない」ことだ。前山田作品は複数の短い曲をむりやり繋ぎ合わせて一つの曲にしているパッチワーク感が特徴で、それによって発生する騒がしさ、節操のなさに、聴く度に疲れてしまう。しかし、アレンジ担当が前山田氏ではないためか、さほど疲労感を覚えない。曲中に「つなぎ」がないという前山田氏独自の不具合のような仕様も気になりはするが、関ジャニ∞の陽気さがそれらをぼかしてくれる。

■それにしても前山田さんって関ジャニ∞の三馬鹿より1歳年上なんだよなあ……私の4歳年上なんだよなあ……前山田さん、若いなあ……

 

02. レスキューレスキュー

■私の苦手なパワー・ポップがベースとなっているものの、個人的には結構好きだ。歌詞にしろ、フックソングテイストのサビにしろ、転調やギミックの多さにしろ、小学生男児対象のアニメソングのような仕上がりだからだろう。フックソングとは「何度も同じフレーズを繰り返す曲調」を指し、K-POPでは多用されている手法だ。日本ではPerfume「ねぇ」、♪飛んで飛んで飛んで~でおなじみの円広志夢想花」などが挙げられる。これはお子様でも楽しめる仕様だ。

 

03. Sorry Sorry love

まさかのEDM!!!!!!!(悪い意味で鳥肌)

■苦手な私にとっては結構辛いトラック。EDMを否定する気は毛頭ないが、EDMやブロステップのような、ナンパ箱で酔っ払いながらテンション上げる系のクラブミュージックが生理的に本っ当に受け付けられないのだ。仕方ないじゃない、私はAphex TwinBoards Of Canadaを聴きながら深夜アニメを見て育ったキモいオタクなんだもの! スクール・カースト上位が通いそうな大箱なんて情緒がないわ!

■と、オネエ口調で愚痴っても仕方ない。スキップボタンを押さずに一曲まるまる聴き通すために、EDMを好きになるためのコツをネット上で漁ってみた。

■EDMも細分化されているというか、そもそもEDMってアメリカで鳴らされたエレクトロの総称として発展しただけあって、意外と奥が深い模様。

■……と調べていたら曲が終わった。錦戸さんのボーカルは攻撃力がさほどないので、EDMとよく合ってますね。それにしてもEDMって若者のための音楽という印象しかありません。これを30歳代男性に歌わせるスタッフの判断は鬼だ。

■エレクトロチューンみたいなもので攻めるなら、電気グルーヴモダンチョキチョキズに発注した方が、関ジャニ∞に合った濃い曲が出来上がると思うのだが、その辺の人選作業の選定基準が分からない。発注とコンペの割合が気になる。

 

04. へそ曲がり

■シングル曲らしいですが、初めて聴きました。これもそこはかとなくアニメソング色が漂っている。サビで流れるシンセから「侵略!イカ娘」のオープニングを連想したのは私だけではないはず。

 

05. 青春ノスタルジー

■タイトルからUKプロジェクトのようなパンクを想像していたが、聴こえてきたのはまさかのバラード。Skoop On Somebodyらしいコーラスワークが光る曲。

■渋谷さんのボーカルの存在感は凄いな。彼には絶対歌謡曲を歌わせた方がよいし、ポップスは違和感がある。

■そんなことよりSkoop On Somebodyのキャッチコピーに驚いた。どういうことなの。

以前は「半径3m以内に近づいたら妊娠する!?」というキャッチコピーで売り出していたが、現在は「ベッドタイムミュージックのファンタジスタ」と記載されている。

出典:Skoop On Somebody - Wikipedia

 

06. 涙の答え

SEKAI NO OWARI作品を初めてまともに聴いた。意外と普通で肩透かしを食らうなど。いろんな意味でSEKAI NO OWARIに興味を持った作品。

 

07. 夕闇トレイン

■すみません。あんまり印象に残っていない。

 

08. クラゲ

■イントロのトランペットにはミュートがはまっているのだろうか。サビまでのファンクテイストは結構好きだが、あまり印象に残っていない。

 

09. Dear Summer様!!

■これは面白い! 軽快なメロディとアレンジの面白さが不自然さを残さない、うまくまとまったお祭り騒ぎっぷりを演出している。とにかく4分弱が濃密だ。楽器隊のお仕事ももちろん素晴らしいが、私はあえてプログラミングを推す。流れるトラックは割と地味だったりするのだが、生演奏を押し潰さない音のチョイスはさすが。二番目のサビが終わった後のリズムギターとも、Cメロのピアノやビブラフォン(で合ってるのか不安)といった柔らかい音ともマッチしたノイズが使われている。ああ、これだよ、アイドルソングってこれだよ!

■イントロの大倉さんの使い方、Bメロの村上さんのボイスが非常にいい。村上さんを正しく用いているのは「TAKOYAKI in my heart」ではなく「Dear Summer様!!」だろう。2番目のAメロも、7人で歌って意味のあるものに仕上がっているのが嬉しいところ。

■スタッカートの効いたサビでハモるのは、なかなか難しい技だ。これはライブで歌うのに難儀するのではないだろうか。アイドルってアスリート要素も求められているだけに、大変な仕事だな、と……。

 

10. あおっぱな

■実はこちらも初聴き。クレジットを一瞥するまでもなくサウンドが豪華。凝ったアレンジが退屈させない。特にAメロ。アウトロもかっこいい。

 

11. 北風ブルース

■ブルースじゃないのかよ! 表題のブルースを期待したものの、間奏以外からブルースっぽさが感じられず、しかも間奏もさほど黒くないという仕様に軽くショックを受けるなど。マッチの「スニーカーぶる~す」の、ブルースでもなんでもない感を思い出す。

■2010年代の日本ではまず鳴らない、懐かしさを覚えるようなアレンジにはちょっと心惹かれました。エレピがそうさせるのかなあ。あと、ベースのスラップが憎い。やっぱりスラップはいい、スラップはいいよ!

 

12. あなたへ

■「北風ブルース」でちょっとタイムトリップしたかと思いきや、この曲で更にタイムトリップさせられるとは。このストリングスといい、ハーモニーといい、絶対狙ってますよね、昭和歌謡を。

 

13. Your WURLITZER

■これは痺れる! アイドルであることを自覚しているような歌詞と、荒削りでダンサブルなサウンドの焦燥感がいい塩梅だ。バンドキッズは思わず縦ノリでヘッドバンをかましたくなるに違いない。

■余談ではあるが、この曲を聴いて、嵐の櫻井翔がペンを握った「Hip Hop Boogie」のを連想した。アイドルであることを逆に利用し、MCバトルやフリースタイルにおいて相手をDISって勝ち上がるだけがヒップホップではないことを高らかに謳った画期的なリリックなのだ。日本のヒップホップ史においてエポックとなった「Hip Hop Boogie」の解説ページを貼っておきたい。

サクラップとゼロ年代(J-POPと自分探しPart.6): kenzee観光第二レジャービル

 

 

14. West side!!

■続いてもバンドサウンド曲。前曲とは打って変わって重めというか、のっぺりしているのが気になった。隙のなさすぎるリズムギターや、ひたすら音符を伸ばすサビのメロディが更にのっぺり感を煽る煽る。

■「ウェッサイ」と言えば、当時若手だった吉本興業のお笑いコンビ3組――キングコングチュートリアルランディーズが組んだアイドルグループを思い出すのは関西出身のアラサー以降だけだろう。友人がシングル買ってたなあ。WEST SIDEは当時めちゃくちゃ人気があってだな。

 

15. ここにしかない景色

■ラストを締めくくるに相応しい21世紀なJ-POP。2000年代以降に多用されるようになったAメロの運び(同じキーの音符を連ねるメロディってパンクブームが一段落したと思いきや、MONGOL800オレンジレンジ等が流行した2000年代以降に増えているような気がする。あくまで私観だが)に、隙のないサウンドが乗せられた、こういう類の曲は絶対聴かないだけに、逆に新鮮だった。好みではないが。

 

 

通常盤 限定ディスクレビュー

01. ビースト!!

■ビーストって "be strong" の略なんですね。てっきり "beast" だと勘違いしていた。スカがベースにあるのだろうが、サビのメロディはさすがアイドルといった華やかな仕上がり。ベースがもう少し鳴っていたら大変好みであった。ただ、戦犯はミックスダウン時のさじ加減ではなく、私の愛用している安物スピーカーと思われる。

 

02. 狩 (仮)

■ビースト!!が錦戸プロデューサーのもと統制が取れているとすれば、こちらは何でもありだ。ピンポイントで好きな箇所は多い。まず、イントロが好きすぎて困る。「♪ヨシャオシャオシャオ~」突入前から流れるトラックも好み。ラップパートへまたがる繋ぎも面白い。ただ、「TAKOYAKI in my heart」より曲中で発生する自然なぶつ切り感が少々の違和感を覚えざるを得なかった。編曲の元ネタはゲーム音楽だろうか。アフロビートを元ネタにしてもいいのよ。

■コンセプトといい曲といい、NHK教育アナーキーな音楽番組『ドレミノテレビ』を彷彿とさせる。初めてテレビ番組のDVDを購入した程好きな番組だ。参加ミュージシャンも恐ろしく濃い。

 

03. All as well

■コンポーザー安田章大さんが今まで聞いてきた曲がメロディにアウトプットされていると仮定すれば、彼は意外とJポップを聴いて育ったのでは、という印象を受けた。ピアノがベースとなっているためか、現代の高校生が卒業式で歌いそうな仕上がりだ。曲自体はおおよそ単調ではあるが、時折覗かせる詰め込まれた音符が退屈させない。 

 

 

初回限定版B 限定ディスクレビュー

01. TAKOYAKI in my heart (Music Clip)

子供版関ジャニ∞かわいすぎるやろ!!!!!!!!!!!!

■チビ丸山さんの目の焦点が定まっていない感や、チビ渋谷さんの「おませさんを頑張って演じてみた」感が、堪らん。子供版関ジャニ∞とご本人らが一緒に踊るシーンだけでご飯何杯もいける。MV撮影に参加なさったファンの皆様が羨ましい。

■監督ありがとう監督。初回限定盤Bを買ってよかったと鼻息を荒くした。そして「TAKOYAKI in my heart」がより好きになった。楽曲より映像の方が説得力がある作品ではないかと。

 

02. TAKOYAKI in my heart (Making)

■子供版関ジャニ∞が登場するシーンを求め、ひたすら早送りしていた。

 

03. チーム決め

■大倉さんのサーフィンアピールと渋谷さんの「俺欲しい?」のくだりでテンション爆上がりする錦戸さんには笑わせて頂いた。テレビでは放送できないユルいノリを眺めながら、私にとっての関ジャニ∞はバラエティタレントなのかな、と悲しい結論を導き出そうとする衝動を抑えていた。

 

 

■以下、余談です。割と突っ込んだ感想など。

 

 

超個人的な感想

関ジャニ∞の賑々しさが高いクオリティでもって表現されており、ディスク再生中は割と楽しめたものの、『JUKE BOX』をヘビーローテーションさせるほど私のツボにはハマらなかった。迷わず佳作と断言できるし、アルバムを引き締める適度な緊張感もある。曲もアレンジも大変素晴らしい。しかし、いかんせん食傷気味になるというか、飽きるのだ。もう少し黒さ、土臭さが欲しい。ポップスって難しいなあ……とりあえず『8UPPERS』と『KJ2 ズッコケ大脱走』は買うつもりだ。『PUZZLE』は様子見。

 

ヘビーローテーションしてしまいそうなジャニーズのグループは今のところKAT-TUNかなあ、特に6人時代。赤西さんのカリスマ性と音楽性、そしてグルーヴは間違いなくKAT-TUNを魅力的にした大きな要素であった。アメリカの最近のブラックミュージックを表現するにはジャニーズという組織は間違いなく枷となるゆえに脱退、退社を選択なさったのだろうが、6人時代の動画を観ていると、この頃ジャニヲタでも何でもなかった自分を悔やむ程のカッコよさに痺れてしまうのだ。いやはやリアルタイムで拝みたかった。

 

SMAPは……一度しっかり聴いてしまうと戻れなくなりそうだ。tofubeatsのリミックス作品もめちゃくちゃ気になるが、しばらくは彼らから遠く離れておく。

 

*1:渋谷さんのボーカルは縦ノリなので、逆に言うとボーカルでは黒さを期待できない気がする。同じく縦ノリソウルシンガーのSILVA姉さんの場合、曲は黒くてもボーカルがあまり黒くないように思われる